のぼりを簡単にポールに通す方法

「ねえ、どんどんしわくちゃになっていくんだけど」と、ぶつぶつと文句を言う娘に対して、「あんたのやり方が雑なだけじゃないの?」と、言葉を返した私でしたが、それは娘のせいではありませんでした。これは以前、自宅の1階部分を使って家族経営しているパン屋さんで、新しくのぼりを立てようという話になり、それを購入したときの出来事です。私の旦那さんは、元々パン職人として働いていたのですが、独立して開業することになり、それにあたって自宅の1階部分をリフォームしました。このパン屋さんでは、旦那さんと1人の社員さんが中心になってパンを作り、私と娘が主にお店の中で販売の仕事をしています。

そしてあるとき、こののぼりを立てるにあたって、娘とその準備をしていたのですが、娘がのぼりをポールにうまいこと通すことができないと、それに手間取っていたのです。のぼりというと、その端にポールを通すことのできる穴が作られていて、それに通すことでのぼりそのものをピンと張り、真っ直ぐに立てることができます。しかし、私たちの購入したのぼりの穴が、ポールの太さのギリギリに作られていたために、通すだけで一苦労してしまったのでした。

そこで私は、どうにか簡単にできる方法はないかと考えてみたところ、ある裏技を思いつきました。それは、裁縫で使う刺繍針と糸の原理を利用するといった方法です。刺繍針の穴に糸を通す場合、糸通しといった道具があるのですが、これは、糸の先をアルミの針金で固めることによって、刺繍針に当たっても折れ曲がらなくなり、刺繍針の穴に糸を通すことができるというものです。つまり、通すものと通されるものの両方が固いものであれば、互いに折れ曲がることなくスムーズに通すことができるのです。これを考えた私は、のぼりの通し穴にアイロンをかけることによって、一時的にその形を固めてみました。そうしてポールを通してみたところ、すーっと一直線に通っていったのです。こうして私のパン屋さんでは、店頭にのぼりを立てることができました。のぼりの穴が大きければ、こんな苦労をすることもなかったのですが、逆にその苦労がなければ、この裏技を思いつくこともなかったと思います。のぼりをポールに通すコツは、のぼりの穴を固めることにあり、それはアイロンただ1つで行うことが可能です。この裏技は、私たちの家族の中でとどめることなく、たくさんの方々に知っていただきたいです。